6さんインタビュー
2020.2.27
大量生産が当たり前のこの時代に、手作りの物は大きな意義と小さくも希望の未来の経済があると思います。
手作りの物を手にした時、どんな方がどんな風に考えながら作られているか、知る前と後では同じものでも見え方って変わりますよね。実際にその作られたものを手にしていただけたら、きっとそんなお人柄も見えてくると思います。
この度日傘のハンドルを製作していただだいた、6[rock] の荒西浩人さんと荒西佐和子さんは、匠の技術はもちろんのこと、音楽活動にサーフィン、バイクなどなど多趣味で、お話していると常にそこには笑いがあり場を和ませる話術もあり、時にはじっくり話込む内容ありで話がつきません。
豊かな人間力で、みんなを引き込みます。なんでこんなに面白くって、真面目で、ふざけてて、大人で、職人で、、、、会うと誰でも好きになっちゃう人だなあと。そして、物を作る視点や、生活や人生観など、もっとお話伺ってみたい!この魅力を皆さんにもお届けできたら、、、と、インタビューをお願いしました。
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現在のお話からお伺いします。
ー6[rock] を始められるきっかけは?
「前職の *graf から独立し自分たちが田舎に住みリアルに『暮らし方』を提案できるお店ができたらなと思っていました。」
* graf :::1998年に家具職人、大工、デザイナー、シェフ、映像作家など異業種の6名が集まり自分達の情報発信の場として大阪にショールームをオープン。その創業者の一人として活動。
ー6[rock] の屋号の由来は?
「第六感の6を引用。ドラマーとしてもrockな生き方スタイル。子供の誕生日が6月9日。6の数字は文字に締まりがあるので。」
ー家具にはじまり、依頼されて製作するニッチな雑貨まで幅広くなんでも作られていますね。HPの 「この手で作っています」がとても印象的でした。
「木工」「自分の手で作る」ことへの思いとはなんでしょうか?またその原動力とは?
「工業製品が増えてきている現在ですが、結局は『人と人』『人から人へ』はっきり”自分が作りました” と言えるモノを直接お客様に提供することが大事だと思っています。
ー1日はどのように過ごしていますか?
「朝6時に起きて朝食を食べながら1日の流れを声に出して言う。午前中を中心に製作仕事をして、19時までには必ず仕事を終わらせる。時間配分イメージできっちり仕事します。」
ー1日のスケジュールを声に出していう!すごいいいですね!私も実践しようと思います。誰かに向かって?自分ひとりで??と気になります、、、笑
「スケジュールは、今日はこれしてあれしてと独り言の様にいいます。言うとそれをしないといけない感じになるのでやりながら段取り組んで時間配分も作っていけます。まあいわゆる1日ノルマですね。早く終わると別のことをしても罪悪感無いし、前倒しになったことで自分の時間作りができて遊びにもでかけられます。」
ー昔からよく言っている「仕事は段取り8割」っていうことですね。限られた時間の中で効率的に考えて実践することはわかっていてもなかなできないのでとても参考になります。だれにも当てはまることだなと思います。
ー休みの日の過ごし方は?
「基本的に『休み』というのは無いです。天気が良ければちょっと山までドライブして昼ごはん食べたり、いい波が来てたら朝一波乗りしてから仕事します。天候や自然の流れに寄り添っている感じです。」
ー何をしている時がご自分らしいと思いますか?
「作業着を着ている時。製作作業、薪割り、家の改装、など汚れても良い服を着ている時が自分らしいかな。」
( 実際に店鋪と住居スペースは荒西さんを中心に佐和子さんと友人などで改装などされています。現在も進行中。)
ー音楽、サーフィン、バイクなど、、、多趣味で人生を楽しんでおられて、お話ししててもすごく魅力的なのですが、人生すごい楽しいでしょ?その楽しみ方の流儀とかコツぜひ教えてください。(子育てと仕事とか、、、、)
「時間配分を考えて生きています。ちょっとの隙間時間が肝心でその時間をくまなく使うことが気持ち良いです。人よりも睡眠時間も少ないですが、何よりもやりたいこと。やらなければならないことを少しずつでも埋めていく作業が気持ち良い。」
では過去に遡ってお伺いします。
ー幼少期/学生時代はどのようなお子さんだったのでしょうか?
「田んぼ仕事を手伝ったり、昔から創作ごとが好きな子供でした。夜遅くまで泥だらけで遊んで親に怒られてばっかり。」
ー影響を受けた人や出来事がもしありましたらお聞かせください。
「家具職人を目指すきっかけになった京都で勤めていた親方(おじいさん)。 僕と逆でほとんど喋らない人。」
・これまでであまり人に話ない苦労話などがもしありましたらお聞かせ下さい。
「修行時代、仕事以外の理不尽なことをする上司や先輩からのいじめにあいましたが、それが苦労とか努力とかに値するかわかりませんが、いろいろ乗り越えてこられたことかなと。」
ー今まで様々なものを製作されてきたと思いますが、記憶に残っている印象的だったものはありますか?
「キャットタワーのオーダーが数件ありました。動物とともに暮らすご家族のあり方が勉強になりました。」
ここからはハンドル製作に関して、荒西さんと佐和子さんにもお答えしていただきます。
6[rock] ×コシラエルで一緒に1つのものを作ることに関して。
ー今まで異業種の方とのお仕事も多いと思いますが、今回お話を聞かれた時に思った事などありますか?
荒西さん(以降A)「身近な生活の道具に木製のモノをデザイン製作させていただいたワクワク感がたまりません。」
佐和子さん(以降S)「前職で一緒だったふみさん(神戸店店長)と一緒にお仕事ができるということに嬉しさ満開でした。カラフルなものと木を合わせたいという想いが以前からあり、新しいお店でも色を少しずつ取り入れていますが、そんな矢先のコシラエルさんからのご依頼!ちかさんの彩りと”6の木”の組み合わせ、わたしもワクワクしたのを覚えています。」
ーコシラエルについてどう感じますか?道具と作品の間について。
A「一点ものっていうカテゴリーは6のオーダー家具にも値するのでとても期待しています。」S「ちかさんの作品は、飾り物ではなく、道具として常に持ち歩けるという使い手も幸せにしてくれる逸品だとおもいます。制作したものを道具として”常に”使ってもらえること、いち制作者として一番の幸せだなぁ。」
ー今回の日傘の一部を作るにあたってのご感想はありますか? 今回のハンドルは道具を超えて表現的に感じましたがご自身の感想はいかがでしょうか?
A「作ったものが手に触れ、デザインも装飾になり使っていただけるのは嬉しい。ありがちな商品にならないという意味で。」
S「手をふれる方のことをずっと考えながら制作するのは家具を作る中でも同じことですが、(この木を)持ち続ける!という部分では、家具とは違うものなので正直はじめはむずかしかったです。けずっていると途中から楽しくて楽しくてたまりませんでした。」

これからの未来について聞かせてください。
ーこれからの活動や取り組みたいことについてお考えの事などありましたらお聞かせください。
「必要最小限のものづくりのカタチにしたいです。人が必要!!と思っているものだけを作っていきたい。
まだまだいっぱい伝えたいことありますが、ほどほどにしました。」
まだまだ聞きたかったです。。。ラジオしてください(笑)
日々の働き方・暮らし方などお伺いすると、ハッとすることや気付きがあり、今の生活を見直すヒントにもなりました。現代はネット社会で便利な世の中、使い捨て前提の安く手に入るもので溢れていますが、少し高くても大切にしようと思うものを使う事で、生活の中に残っていく大切なものになり、それまでの時間もまたかけがえのない時間なのだなあと愛おしく思いました。
重要なのは「人と人」「人から人」ということ、そう話す荒西さんと佐和子さんが作るものはとても手に馴染み使う人の事を考えて作られたものです。
一つ一つ日傘に絵を描いているという点でコシラエルも同様な思いでこれまでもこれからもお作りしています。同じものが1つとしてない あなたにとってかけがえのないものとなりますように。
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6 [rock] × Coci la elle スツール
今回の展示に合わせて、コシラエルの傘の生地を使ったスツールを限定3台製作していただきました!ちょっと腰掛けたり、玄関で靴を履く時にも重宝しそうです。コロンとした見た目でとても可愛いです。ぜひ店頭でお試しください。

6のハンドルと日傘のセミオーダー会 @神戸店
2/22(土)〜3/8(日)*会期中の休み 3/2(月)